2013年5月31日金曜日

当院の取組が雑誌の記事に掲載されました



米国ミズーリ州セントルイス市でホスピタリスト(病棟の総合内科医)として活躍されている石山貴章先生が雑誌「JIM」に執筆されている記事において、当院の中国人医師採用の取組が紹介されています。

当院では石山先生に1、2年次医師の研修指導をお願いしており、Web会議システムを利用した症例検討会への参加や、実地の臨床指導をしていただいています。

記事では、米国人レジデント(研修医)は専門医志向が強く、ホスピタリストの多くを外国出身の医師が担っている現状を述べられた後、当院での中国人医師採用の取組について研修指導をされた際の感想を交えて紹介され、当院の取組のような先進事例が研修医不足や医療過疎地に対し、将来有効な手段かもしれないと述べられています。

 
以下は、JIM Vol.23 No.3 (20133月号 株式会社医学書院発行) 米国ホスピタリストの「無知の知」 第9回 外人部隊とホスピタリスト からの引用です。(著作権の都合上、記事の一部を引用しています。)

 
専門医志向が激しく、総合内科医のなり手が少ない(そもそも医師数が少ない)日本においても、こういうFMG(Foreign Medical Graduates)を受け入れる方向に、将来進む必要があるのではないか。

具体例がある。昨秋、静岡県市立島田市民病院というところに、なんと研修医指導(!)に招聘していただいたのだが、そこで実際にFMGを受け入れ実地に生かしている、なまの例に遭遇した。

その病院では、服部隆一院長主導のもと中国からのFMGを受け入れており、すでにそのうちの二人は、厚生労働省が主催するFMG向けの日本語診療能力試験に合格、さらに日本医師国家試験にも合格していた。

実際、その二人の中国人研修医を指導させていただいたが、大変熱意があり、また勤務態度も素晴らしいものであった。言葉に関しても、私のつたない指導をきちんと理解していたし、患者さんとのやり取りにも、問題は認めなかった。患者さんたちにしても、中国人研修医は日本人と見かけも似ており、さほど違和感を感じずに話ができているようであった。

このような例は、今後増えていくのではないか。すなわち、研修医の少ない地域や医療過疎地といわれるところでも、このように熱意ある、日本にもっと滞在して学びたい、というFMGであるならば、行く人は多いだろう。

(中略)こういった人たちをひきつけることができれば、日本における総合内科領域も、もっと発展していけるのではないか、日本の研修医たちにとっても、大いに刺激になるに違いない。

 

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