2016年1月19日火曜日

第16回市民ふれあい講座を開催しました。

外来の診察待ちをされている患者さんを対象に、市民病院スタッフが医療関連情報を提供する「市民ふれあい講座」の第16回が開催されました。

今回のテーマは、「薬の飲み方」。講師は当院薬局の係長で糖尿病療養指導士の菅沼さんが務めました。

島田市では生活習慣病といわれる糖尿病の予備軍の割合が、他地域に比べ高いと言われています。糖尿病は、血糖値が異常に高くなる状態を指す病名であり、その血糖値を下げるために使用される薬がインスリンです。

講演では血糖値の値をクルマのスピードメーターになぞらえ、上がりすぎたスピード(血糖値)を抑えるための適切なアクセル操作(インスリン投与)が必要であることが説明されました。インスリンは効き目の速い「超即効型」から、効き目は浅いが長く持続する「持続型」まで5段階に分類され、医師は患者の状態に合わせ、適切な種類と投与タイミングを示し、効果的な治療ができるよう処方箋を書いていることが紹介されました。

そのように処方された薬を、うっかり忘れたからといって、不適切なタイミングで服用したり、決められた量を守らなかったりすると、薬の効果が出ないばかりか、逆に効きすぎて血糖値が極端に下がり低血糖になってしまうこともあるようです。このことは糖尿病治療に限ったことではなく、一般的な投薬治療においても処方医師の内服指示は必ず守ってほしいとのことでした。

またインスリン投与に使用されるペン型の注射器は、針を使うために敬遠する方もあるようですが、飲み薬と違って疾病に直接作用するため、妊娠している方などは逆に安全性が高まるとのこと。最近では使用する方の負担を軽減する様々な製品が出回っており、怖がらずに使用して欲しいというお話がありました。

講演では専門用語も数多く飛び出しましたが、図表やデータをふんだんに使いながら、菅沼さんの軽妙な語り口で聴衆をグイグイ引き込んでいく様子が印象的でした。講演後に講師をつかまえて熱心に質問される患者さんもおられるなど、充実した講演会となりました。

「市民ふれあい講座」は、毎月2回~3回、火曜日に開催します。
次回は、2月9日(火)の午前10時頃からの開催となります。ご来院の際には、ぜひご参加ください。

今後のスケジュールはこちらをご覧ください。






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