2017年1月17日火曜日

第13回市民ふれあい講座を開催しました。

外来の診察待ちをされている患者さんを対象に、市民病院スタッフが医療関連情報を提供する「市民ふれあい講座」の第13回が開催されました。

今回のテーマは、「知ってますか?食事の前、後に飲む薬」。講師は当院薬局の薬剤師で糖尿病療養指導士の菅沼係長が務めました。

皆さんは、病院で薬を処方される際に必ず言われる「薬を服用する時間」、例えば、食前、食後、食間などの服用指示をきちんと守って飲んでいますでしょうか。今回の講座は、なぜ、服用するタイミングが決まっているのかについて、「糖尿病」と「骨粗鬆症」を例に解説しました。

糖尿病は、血糖値が異常に高くなる状態を指す病名であり、その血糖値を下げるために使用されるのがインスリンを分泌させる薬です。講演では血糖値の値をクルマのスピードメーターになぞらえ、上がりすぎたスピード(血糖値)を抑えるための適切なアクセル操作(薬の服用)が必要であることが説明されました。このインスリンを分泌させる薬は、効き目の速い「超即効型」から、効き目は浅いが長く持続する「持続型」まで数種類あり、医師は患者の状態に合わせ、適切な種類と投与タイミングを示し、効果的な治療ができるよう処方しているとの紹介がありました。

このように処方された薬を、不適切なタイミングで服用したり、決められた量を守らなかったりすると、薬の効果が出ないばかりか、逆に効きすぎて血糖値が極端に下がり低血糖になってしまうこともあるようです。

続いて、骨粗鬆症についての解説がありました。骨粗鬆症の際に処方される薬「ビスホスホネート製剤」も服用タイミングが厳密に決まっており、薬の性質で用法を守らないと、薬の吸収が大きく低下したり、害を起こすこともあるようです。

このことは「糖尿病」、「骨粗鬆症」に限ったことではなく、一般的な投薬治療においても同じです。「医師の服用指示は必ず守ってください」と呼びかけました。

講演では専門用語も数多く飛び出しましたが、図表やデータをふんだんに使いながら、菅沼係長の軽妙な語り口で聴衆をグイグイ引き込んでいく様子が印象的でした。講演後に講師をつかまえて熱心に質問される患者さんもおられるなど、充実した講演会となりました。

「市民ふれあい講座」は、毎月2回~3回、火曜日に開催します。
次回は、1月24日(火)の午前10時頃からの開催となります。ご来院の際には、ぜひご参加ください。










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