2017年1月24日火曜日

第14回市民ふれあい講座を開催しました。

外来の診察待ちをされている患者さんを対象に、市民病院スタッフが医療関連情報を提供する「市民ふれあい講座」の第14回が開催されました。

今回のテーマは、「高血圧について」。講師は当院の慢性心不全看護認定看護師の河守主任が務めました。

気温がとても低い日が続くこの時期に、気を付けたいことの1つに、高血圧があります。ところで皆さん、良く耳にする高血圧ですが、その症状や治療方法、家庭での血圧管理などについて、正しく理解されていますか?

実は、日本では年間17,000人の高血圧の方が、特に冬場など入浴中に急死しており、その数は、交通事故による死亡を大きく上回っているとのことです。(交通事故死亡者数:4,300人)

この話は、高血圧の方が気を付けたいことの1つで、「ヒートショック」(寒暖差が激しい場合、血圧が急激に変動することで、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを起こすことがある。)と呼ばれています。

とてもショッキングな数字ですが、血圧をしっかりコントロールできていれば、無暗に怖がることはありません。

高血圧は、原因がはっきりわからない本態性高血圧と原因が明らかな二次性高血圧に分けられます。日本人の高血圧の約90%が本態性高血圧であるそうです。二次性高血圧の方は、高血圧の原因となる病気の治療が基本となりますが、本態性高血圧の方は、食事療法と運動療法による生活習慣の是正が基本となり、改善しなかった場合に薬による治療が始まります。

生活改善ポイントとして、次の5つについて解説がありました。
 1.減塩 塩分は1日6g未満
 2.減量 BMI(肥満指数)25未満
 3.運動 有酸素運動30分以上
 4.節酒 アルコールは25mlを目安に
 5.禁煙 たばこはやめましょう

高血圧は、基準値より高い血圧値を持続している場合をいいます。基準値は、診察室と家庭で少し異なりますが、概ね下が90mmHg、上が140mmHgを超えた場合が高血圧であるとのこと。講演では「家庭血圧測定」が大切とのことから、家庭での血圧の測り方として、1日のうちで決まった時間に測ることや同じ姿勢で測ること、3回測定した平均値をとることなどの紹介がありました。まずは、難しい事は考えず、血圧測定を習慣付けすることから始めてほしいとのことです。

本日は、タイムリーなテーマということもあり、とても寒い日であったにもかかわらず、多くの来院者が熱心に聴講され、大盛況な講演会となりました。

「市民ふれあい講座」は、毎月2回、火曜日に開催します。
次回は、2月14日(火)の午前10時頃からの開催となります。ご来院の際には、ぜひご参加ください。

今後のスケジュールはこちらをご覧ください。










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